Balten Seijin の今日のひとこと

いくつかの霊想書の中からその日のお気に入りを載せます

苦しみを伴わない愛はない

 誰かを愛そうと心に決めるたびに、私たちは大きな苦しみに自らをさらすことになります。なせなら、私たちが深く愛する人々は、大きな喜びばかりではなく、大きな悲しみをももたらすからです。最も大きな悲しみは、別離から生じます。子どもが家を出て行く時、夫や妻が、長いこと、あるいは再び帰ることなく家から出て行く時、愛する友が別の国へ旅立っ時や亡くなる時、別離の悲しみは私たちを引き裂くほどにつらいものです
 けれども、人が去って行くことで受ける苦しみや悲しみを避けようとするなら、私たちが人を愛する喜びを味わうことは決してないでしよう。愛は恐れよりも強く、生は死よりも強く、希望は絶望よりも強いのです。私たちはこういう危険を犯してでも敢えて愛するということに、いつも価値があるのだということを信じなければなりません。

 

(今日のパン、明日の糧 ヘンリ・ナウエン)