風は実際に荒れ狂い、波は実際に高かった。しかし、ペテロには、最初、それらが目に入らなかった。ただ主のお姿だけを見つめ、それを見失わないようにして舟から足を踏み出し、水の上を歩いたのであった。ところが、周辺の様子を計算に入れた途端、あっという間に水の中に沈んでしまったのである。ペテロが水の上でなく、湖底を歩ける用意してくださってもよかったのではないだろうか。もちろんそうすることも可能だった。しかし、そのどちらにしても、ペテロが主を見続けていなければできないことだったのである。(中略)
実際の状況がどうであれ、なるがままに放っておけばよいのだ。大事なことは、イエスから目を離さないことであり、イエスに完全な信頼を置き続けることである。(中略)
(信仰に関しては)無謀であれ。主に拠り頼め。(中略)どんなかすかでも、御声だと気づいたなら、思い切って自分を、そしてすべてを主に任せることだ。自分を捨てないでおいて、主に御声を聞くことはできないからだ。
(My Utmost for His Highest, Oswald Chambers 尾崎富雄訳)