Balten Seijin の今日のひとこと

いくつかの霊想書の中からその日のお気に入りを載せます

魂は父母が生むことのできないもの

 余は神はあると信ずる。そのもっともたしかなる証拠は、余自信が存在することである。余は余の父母をとおし世に生まれ来たった者であるが、しかし余には余の父母が生むことのできないものがある。すなわち余には余の霊魂がある。すなはち独(ひと)り断じて行うところの者がある。それは余の父母とは何の関係もない者であって、これはただちに神より出た来たった者である。これがすなわち余自信であって、余の人格である。余の肉体の変遷と同時に変遷せざるもの、余の責任の存するところ、余の不朽の部分、自我の中心点、余はかかる玄妙なる者の余のうちにあるを知るがゆえに、神の存在を信じて疑わないのである。

(一日一生 内村鑑三