神の霊は、私たちを通してどのようにご自身を現されるのでしようか。証しをするとは、神を擁護するために人前で声を大にして話すことのように考えがちです。このように考えると、私たちは人目を気にして神経質になってしまいます。どこでどうやったら神を話題にできるか、どうすれは家族や友人、近所の人たちや同僚に、普段の生活の中におられる神の存在を確信してもらえるのだろう、というようなことに頭を悩ませます。しかし、こうした露骨な伝道の努力は、しばしば心の不安を源泉としているため、容易に分裂を引き起こしてしまいます。
神の霊が最もはっきりとご自身を現されるのは、その実を通してです。霊の実とはすなわち「愛、喜び、平和、寛容、親切、善意、誠実、柔和、節制」(ガラテヤ5:22-23 )です。これらの実はそこに表れるだけで雄弁に語ります。ですからいつも「どうやったら、聖霊を信じてもらえるか」と問うよりも、「どうすれば私は聖霊の内に成長できるだろうか」と問うほうがよいでしょう。
(今日のパン、明日の糧 ヘンリ・ナウエン)